昭和最大の未解決事件である、グリコ・森永事件をモチーフにした映画「罪の声」を観てきました!
事件を追う新聞記者が、事件に大きく関わってしまった子どもたちの運命と対峙する、見ごたえのある社会派ドラマです。
同世代のトップランナー、小栗旬と星野源が個々に抱える感情を抑えながら真実を突き詰めていく、アップテンポで飽きさせない142分でした。
「昭和最大」というと、三億円事件を真っ先に思い出しますが、あの事件もいろいろなドラマや映画になりましたね。
実は私(編集部E)、西暦は異なりますが三億円事件の起きた日と同じ日に生まれました。そのため、妙な親近感を覚えており、この事件については非常に関心が高く、諸説唱えるドラマや漫画で想像を広げ、かねてから社会派を自称しています。
社会派といえば、この人!大好きです。
というわけで、グリコ・森永事件も当時小学生だった私が新聞を読むきっかけになったと記憶しています。
「劇場型」という犯罪を初めてリアルタイムで目の当たりにし、学校に行けばその話で持ち切りでした。
小栗旬演じる記者がデスクに説教されるシーンで「我々の仕事は、問題を素数になるまで潰していくこと」というようなくだりがあり、非常に印象的で頭に残りました。素数、久しぶりに聞く言葉でしたが、自分もこうありたいと脳内ではすっかり社会部記者気取りです。
事件は時効を迎えているのですが、辿り着いた結果に「こうだったらいいな」と思える納得の結末を見ることが出来ました。
原作を書いた塩田武士氏はこの小説に構想15年を掛け、また、自身の原点になった小説だと語っています。
本が良いと映画化しても成功する、と確信する作品です。
(E)