(いきなり、映えない写真ですみません)
今シーズンのTVドラマで毎週楽しみにしているのが、『捨ててよ、安達さん』です。
女優の安達祐実さんが本人役で登場し、家の中の、「存在を認識されながらも全く使われないモノ」たちが、『私を捨ててほしい』と、安達さんに訴えかけてくるお話。(かなり端折りました)
第二回は、「輪ゴム」と「レジ袋」。
モノたちは擬人化して登場します。
その弁に、毎回、ぐうの音も出ません。
「輪ゴム」(女性)は安達さんの大好物「紅ショウガ」が入った袋を止めています。
『私、もう体が限界なんです。私、冷蔵庫のフックに基本掛かってるんですけど、安達さん、私にばっかり仕事させるんです。一番上にあって、ちょっと大きめだから。始めは嬉しかったんです。 他にもこんなに居るのに私ばかり使ってもらえて、でも、もう体力的にも精神的にも限界なんです。このままじゃ私、近いうちに切れ て紅ショウガをぶちまけてしまいそうで。お願いです、仕事ができなくなる前に私を・・・(泣)』
(あ~私もやっちゃってるな。先頭の子ばっかり使ってるな~^^;)
“安達家”に来て1年程経つ「レジ袋」(男性)は、一回も使われていない事に憤っています。
安達さんは『レジ袋は結構使ってますけどね』と切り返しますが
『オレ、他の奴らとは違いますから』
・・・そう、彼は、書店のレジ袋だったんです! (「他の奴らとは違う」という言葉には、自身は材質も形状も他と異なり、”スタイリッシュ”であることへの自負も見え隠れします。)
あの、四角くてマチが無く、手持ち用の穴が開いているタイプのレジ袋です。
『使われているだけましだ』と輪ゴムに嫉妬し、
『一年暗い部屋の中で何の仕事も与えられな無かった気持ち分かる? オレの存在意義って何?』と詰め寄ります。
『ゴミ袋になる覚悟はあったんだよ。ゴミでも何も入っていないよりよっぽどいい。生きてるって感じがするんだよ。
袋だからさ・・・』
はっと我に返り、“ウチの子たちは?”と、我が家のレジ袋たちの仮住まいをゴソゴソ 。
あった~、居ました居ました、ウチにも。
普段はエコバッグを愛用していますが、なんだかんだ集まってしまうレジ袋。
ゴミ箱の内側に掛けたり野菜を入れたりするのに使っていますが、この形のレジ袋は確かに ちょっと使いづらい。
けど、何かに使えそうな“気がして”今に至るのだと思います(もはや記憶も薄い)。
そうかそうか、袋だもんね。ゴメンよ。
ありがたく使わせていただいて、捨てるね。
ちなみに、物語全体はゆるりとした雰囲気で、全くシリアスではありません(笑)
クスッと笑えるシーンも多いです。
ですが、見終わった後は、一種のカタルシスを体験します。
また、安達祐実さんの脱力系のお芝居は初めて拝見しましたが、とても魅力的です。
毎回物語を牽引する性別不明の子供のような(本人が子供じゃないと言っているので)存在も気になるところです。
この、ステイホーム期間に、「安達さんに捨てられたいモノ」を通して、私も家にあるモノたちと向き合っていきたいな~と思った次第です。
(T)
『捨ててよ、安達さん』
テレビ東京 毎週金曜0時52分放送
https://www.tv-tokyo.co.jp/suteteyo_adachisan/