去る冬場のこと、朝起きると治らないのではないかという腰の激しい痛みで目が覚めました。
前日も痛かったけれど、この日は背骨が折れているのではないかと疑うほどの痛み。
靴下を履くのにも一苦労、着替えも異様な時間をかけておかしな姿勢を繰り返しながら。
顔を洗うために屈む姿勢も気を付けないと、意外なところで患部の逆鱗に触れます。
とことこ湘南でいつもお世話になっている「しばた 鍼・灸・マッサージ」(https://www.shonan-sh.jp/shops/shibatashinkyu/)を受診、丁寧な問診の末にぎっくり腰と認定。
ぎっくり腰とは脊柱起立筋(長背筋のうち、脊柱の背側に位置する筋肉)のうち、最も内側に位置する筋肉「棘筋(きょくきん)」が切れている状態のことを言うそうです。
噂には聞いていましたが、くしゃみをするだけでも痛いので大声を出すことや、爆笑するなんてもってのほかです。
例えば指先がほんの少しでも切れているとき「痛い」と感じますが、それと同じことだと院長先生は説明してくださいました。
自分の体で何が起きているか分かるだけでもだいぶ落ち着きます。(背骨が折れていないと分かっただけでも・・・)
施術は背中から腰、足首までテーピングをきっちりとしてもらいます。
さらに腰に負担をかけないよう、その上からさらしをきつく巻いてもらい上半身を固定。テーピングをするまで修練したことのないスポーツ人生を送ってきましたので、思わず「すごいですね。アスリートみたい」と漏らすと、
すかさず先生は「そうそう、お相撲さんとかね」と切り返してきます。笑ってはいけない状況で「お相撲さん」がツボに入り、笑いをこらえるのに必死です。
帰り際にいただいた院長先生からの温かい手書きメッセージが心に染みます(患者さんには毎回このようにしているそうです)。
そして、オリジナリティにあふれた絵図も!(矢印はさらしを上方向に巻くという表現、右上の電球のようなものは氷のう、左下の三角は棘筋が切れてる様子)
「とにかく、安静に、無理をせず」を心掛け、痛みがなくなるまで氷のうで冷やすのが治療法(保冷剤はNGだそうです)。
痛みを感じないポジションを見つけて、ソファにあぐらでどっぷりと座り、腰に氷のうを当てます。
意外にも氷は早く溶けてしまい、度々「追い氷」を冷凍庫まで足しにいく日々。
動かないのに食欲は変わらず、おなか周りに肉がついてくるのが顕著に感じられます。
結局会社を5日間も休み、自転車にはまだ怖くて乗る気になれず、しばらくはバスで通勤しました。
折れているかのような痛みはなくなりましたが、完全に治ったと感じたのは2か月後。痛みのない世界って素晴しい。
自転車をゆっくりと運転している方、階段の上り下りを慎重にしている方を見かけると、きっと腰が痛いのだろうな・・・とあの日の自分に思いを馳せて「人にやさしくせねば」と自戒します。
郵便ポストにお菓子をいっぱい届けてくださったK先輩、この場をお借りして深謝申し上げます。先輩がぎっくり腰になったら、ビールを持って駆けつけます!
(E)