こんにちは!とことこ湘南編集部Yです。先日3/10に授賞式が行われた「第96回アカデミー賞」ご覧になりましたか? 「落下の解剖学」のワンちゃん、いい子で参加していて非常にかわいかったですね。
あれから余波といいますか、良い話題・良くない話題いろいろ飛び交っておりますが、私が嬉しかったのは「ゴジラ -1.0(マイナスワン)」の視覚効果賞!! すごい、おめでとうございます!!
こうした権威ある賞を、所謂“ジャンル映画”が勝ち取った時の、この痛快な気持ちはなんでしょうか。別に賞を取ろうが取るまいが、自分にとっての映画の価値は変わらないんですが。作ってくれた人たちが報われることが嬉しいのかもしれませんね。
授賞式で山崎監督はじめ、皆さんゴジラを手ににこにこしていて感動的でした。
思えば2015年の第88回、私はどうしてもスタローンに助演男優賞を取って欲しかったのですが、叶わず本当にがっかりしたんですよ。ただでさえラジー賞の常連で何かと馬鹿にされがちだし、そんな中でも誰もが認める名作「ロッキー」で獲れなかったアカデミー賞を、偉大なる1作目にも見劣りしない継承作「クリード」でついに獲得したら本当に美しかったのに…。もちろんマーク・ライランスは素晴らしい役者ですし、ちょっと私の亡き祖父にも似てますよ。でもマーク・ライランスはまたいつでも獲れそうな作品に出そうだけど、スタローンはいつ次のチャンスがあるって言うんですか。まさか「大脱出2」や「エクスペンダブルズ4」ではノミネートされないだろうし「エクスペ(略)4」に至ってはまたラジー賞を受賞している始末(7部門ノミネート・2部門受賞)。何であんな絶好の、千載一遇の、(恐らく)唯一無二だったチャンスにスタローンを労ってあげられないんだ! ロッキーに救われたり、勇気をもらった経験がある人は世界中に大勢いるしアカデミー会員にだってきっといるはずなのに、もー知らん!! アカデミー賞なんか!! とその時は思いましたが、ゴジラが受賞したのは、本当に、素直に嬉しいです。
確かに「ゴジラ -1.0」の視覚効果は凄かった。様々な解説で「ハリウッドと比べたら有り得ないほどの低予算でこのクオリティだから余計に凄い」と言われていましたが、私はそれは尺にも言えると思いました。低予算だとCG自体のクオリティが低くなることももちろんですが、CGのシーン自体あまり長く作れないんだと思うんですよ。先日観た「マルチバース・アルマゲドン」もジャケはこの世で一番面白そうなんですが、実際に見るとジャケを彩る連中が全然出てきてくれなかったですからね。
加えて、ストーリー的にもゴジラって出られる時間にある程度限界があるのでは、と思います。いくらスーパースターとは言え、2時間の映画に出ずっぱりだと感動も怖さも薄れるし、日本もなくなっちゃいますから。
わかっていながらも、どうしてももっとゴジラが見たい、物足りない…とファン(というか私)は思うものなのですが、マイナスワンはそこが凄く上手く作られていると感じました。
初回の鑑賞後はゴジラの登場シーンと次の登場シーンの間には結構間隔があって、人間ドラマがじっくりと進むイメージを持ちましたが、2度目(モノクロ版)に見ると記憶よりずっとテンポが良く、しかもゴジラが出ていないシーンでも主人公の悪夢にしっかりゴジラが出てきてくれていたりするため、「あれ、またゴジラだ! え、そうこうするうちにまた次のゴジラのシーンじゃん!」と、子どももチャイルディッシュな大人もこれには大満足。
登場シーンも比較的多く、しかもそのどれもが強烈に印象的。特に好きなのが海から顔を出して延々追いかけてくるシーンと、銀座で何故か癇癪を起こして日劇を目茶目茶にするシーン。大好きな「モスラ対ゴジラ」で名古屋城相手に癇癪を起こすシーンを彷彿とさせました(*^-^*)
後半、うちの田舎の様な何にもない田畑と農家さんのお家、みたいなところを横切っていくところも良かった。ゴジラってあまり田舎には現れていない気がするので(建物壊さないと絵になりませんからね)、新鮮でした。
ゴジラ映画って作るの凄く難しいと思います。特に現代に於いて。
今ゴジラ映画を作るのだったらCGも使い、日本映画としては多大な予算が掛かってしまうので、ターゲットは絞らず万人が楽しめるものにしないといけない。
大人が楽しむにはそのためのストーリが必要だけど、絶対にそこにゴジラが出てきてしまうので、ちゃんとシナリオにリアルさを保つのが凄く難しい。
それでいて60年続けてきた中でファンの層も積もりに積もってうず高くなっており、その期待も裏切れない。
かなりの無理難題ですが、「ゴジラ -1.0」は非常にバランスよく、満遍なく、期待に応える完成度だったのではないでしょうか。
何といってもゴジラ。視覚効果賞を獲るほどのゴジラが見られるだけでも感涙に堪えません。
作品インタビューのそこここからもゴジラ大好きなことが伝わってくる山崎監督だからこその、ゴジラファンへのサービスに満ちた映画になっていると思います。
……ここまで書いて、一度ブログのプレビューを見てみたら長いし文字ばっかりでひっくり返りました。益体もない事をこんなに読んでもらおうだなんて傲慢というか、とにかく申し訳ない気持ちでいっぱいです。
元々は『「ゴジラ -1.0」の後にオススメのゴジラ作品』というタイトルで書き始めていたのですが、その話はまた別の機会に。
改めて、山崎貴監督、白組のみなさん、そしてゴジラ、おめでとう!
↑サムネは私の机の上の行列です。先頭の可愛いパラサウロロフスはKさんの娘さんにいただきました(*´ω`)<ありがとうね
その後、怪獣消しゴムガチャ(1回で消しゴム3個入り)をやったら、ちょうどぴったりの色の3人組が出てきたので整列させている次第です。
(Y)