慌ただしい朝の片付け中に、
キッチンからテレビの音声が耳に入った。
「タニガワシュンタロウ」、
「絵本」、
「コラボ」、
「戦争」。
この4つのワードが耳に飛び込んできた。
急いでキッチンに行きテレビを観始めた。
90歳を過ぎた谷川俊太郎さんが、
インタビューに答えていらした。
私は昔から谷川俊太郎さんの詩が大好きだった。
子供が小さい頃は、
『もこもこもこ』や『にじいろのさかなとおおくじら』、
小学校の国語の教科書にも載っていた
『スイミー』など、
よく読んでいたのを思い出す。
テレビに映っていた谷川俊太郎さんは、
すっかり優しそうなお爺さんとなっていた。
だがどこか目が寂しそうに感じた。
3年前イラストレーターNoritakeさんと
コラボで絵本が出版された。
その絵本の紹介がテレビで放送されていた。
タイトルは『へいわとせんそう』。
出版から3年が経った今、
この絵本が注目されているという。
ロシアによるウクライナ侵攻のあと、
全国の書店で売り切れとなったそうだ。
白黒のシンプルな絵本。
とってもシンプルな絵と言葉が並んでいる。
戦争を体験している谷川俊太郎さんが、
現代に伝えたい思いが、
ストレートに響いてくる。
絵と言葉から読み手の年齢に合った
捉え方や考えが深まる。
絵本の後半。
同じ絵を通して味方と敵を並べて描いている。
そして最後には同じ赤ちゃんで訴えている。
その日のうちに書店で買い求めた。
久しぶりに胸が熱くなった絵本。
是非、子供から大人まで読んでほしい。
そして未来溢れるたくさんの子供たちに
谷川俊太郎さんの思いが伝わりますように。(m)