菜の花がさき始めました。この、菜の花は料理にも使いますが、種から油をしぼって使うこともできます。
電気が無い昔は、あかりがほとんどありません。いろりの火くらいです。普通(ふつう)は、暗くなったら寝(ね)て、夜明けごろに起きるといった生活だったそうです。
ここからは、江戸時代(1603~1868)の江戸(今の東京)の話になります。江戸は火の用心のため、いろりは禁止されていました。
ろうそくは、最初のころは値段が高くて、よっぽどのだんな様でもないと使えませんでした。代わりに、菜種油を小さな皿に入れて、しんをそえてあかりをともしたのです。とはいえ、やはり高価でした。ですから、あかりを使わずに早く寝た方が、三文以上の得(とく)だったのです。
明るさは、月明かりよりはまし、という程度のものでした。
やがて風よけのため、和紙をはった木わくで四方をおおう道具がひろがりました。これを「あんどん」と言います。取っ手をつけて、持ち運びもできました。
やがて、ろうそくがある程度安くなり、和紙をはった球形の器具に入れて使われるようになります。これがちょうちんです。
江戸時代の夜、普通の人は勉強していなかったことになりますね。