前回は梅雨の体の流れを振り返ってみました。
今回は、そうした流れと「消化器」さらに「婦人科系」との関連を観ていきます。
・消化器の負担は脚に現れる
普段からの過食や夜遅い時間の食事が続いていると、消化器系の負担も加わり、脚への負担が倍増してしまいます。
梅雨時に湿度が高くなることで呼吸器系や腎臓系の負担となり、その結果として腰が下がり、その力が脚に流れてくることをこのシリーズでお伝えしました。
そのような状況をさらに拍車をかけてしまうのが消化器の負担です。
そもそも「脚は消化器」と整体法ではみています。
太腿の表側が張ってくると普段から食べ過ぎている体であることがわかります。
また、右側の内腿の硬直は便のつまり現象であることも考えられます。
さらに、その流れから右足首の硬直が現れると、食べたくないのに無理して食べていたり、あるいは食欲がないことを意味することもあります。
そのような状態で、梅雨の時期を迎えれば、足首の捻挫を招いたり、便通が悪くなったり、お腹にガスが張ってしまったりすることもよくあります。
まずは、食べ過ぎや夜遅い時間に食事を摂ることを控えることが肝要ですね。
ただ、食欲は意外と心の問題と密接に関係しています。
また、仕事の関係で食事を摂るのが遅い時間になってしまう人もいるでしょうね。
そうしたことを無視して、ただ食べ過ぎだと指摘するのでは本当の指導とは言えないでしょう。
こうしたことについては、脚や足をテーマに私のホームページの方で書く予定ですので、今しばらくお待ちください。
・女性の骨盤と足、そして梅雨時の関係
前回お伝えしたように、婦人科系の問題があると足(主に足首)との関連性があることから、梅雨時に生じる体の疲労が相まってくると、生理痛が強くなったり、生理不順になる等、通常の梅雨時の症状よりも体調が思わしくなくなってくるのです。
また、腎臓と婦人科系はとても密接に関わっています。共通しているのは排泄という機能。腎臓は、水分調整のために血液を濾過して小便として排泄します。
一方、不要となった卵子を排泄するのが生理という作業。腎臓の働きに負担がかかっていると、生理という作業でその肩代わりをするため、不要なものを排泄することにもなり、そうした余計な作業が長引けば、婦人科系の働きにまで影響が及ぶこともあります。
これまでも、汗の出が悪い状況(胸椎5番の可動性が悪い)がある人に、婦人科系のトラブルに繋がっていく例がかなり見受けられました。
それでも、骨盤が安定して、弾力があり、呼吸器がしっかりとしていればこうしたことも少ないのですが、体に過度な負担のかかるスポーツや姿勢、動作、仕事、さらには様々な心の負担などが長期にわたって続くと、骨盤にも大きな負荷がかかります。
・汗の出にくい体は梅雨時は意外と楽?
一方で、汗の出にくい体の人の中には、梅雨時は意外と楽に過ごせる人もいるようです。
元々汗が出にくいため、梅雨寒となることで逆に汗を出そうとする働きに無理強いをしないで済むからです。
その反面、梅雨が明けて暑い夏が来ると、暑さを調整するために出す汗がそもそも出にくいため、体は蒸し風呂状態に。
汗の出に関する胸椎5番の可動性が出てくるように指導していくことが、こうした体のポイントになってきます。
次回はいよいよ梅雨時対策についてお伝えします。
続く