梅雨時の対処法は今回で最後となります。
今回のテーマを通して、梅雨時に体はどうなるかを理解していただけたことで、何故こうした症状や違和感が現れるのかなあ、といった悩みも少し解消できたのではないでしょうか。
単にどこが痛いとか、嫌な感じがあるからといって、ただ症状を抑えるだけでは、いつまでも自分の体は他人任せです。
体の仕組みと季節環境との関係を理解すれば、自分自身の体を自分で見つめていくことの一助になれたらとの思いで、これからもお伝えしたいと思います。
今回は、梅雨時に現れる体の違和感で、これまで取り上げなかったものの対処法をご紹介します。
・この時期の耳鳴り、耳の詰まり等
この現象については、今回のシリーズでも説明しましたので、もう一度ご覧ください。
整体法で観る「梅雨時の体」 ②梅雨時の症状
https://www.shonan-sh.jp/shonanseitai/blog/2021-6-25/
さて、その回でも解説したように、頸椎4番という耳の機能に関係する椎骨に変動が現れています。その原因となるのが梅雨時の湿気で汗の滞り現象が起こり、汗の出に関係する胸椎5番の硬直が顕著に現れことで、その力が頸椎4番に及び、耳鳴りや詰まり感が現れたものです。
ですので、まずは胸椎5番に蒸しタオルを当て緩めてみましょう。
その上で、頸椎4番に蒸しタオルを数回当ててください。
できれば、「上胸部トライアングルの体操」という体操を行うとよいでしょう。この体操については、いずれ私のサイトで紹介したいと思います。
・喉の詰まり、食べ物のつかえ、咳等
胸椎5番への蒸しタオル、さらに「コウモリ様体操」「食べ過ぎ時の体操」といった体操をまずは行ないましょう。
汗の滞り現象が発端であり、そのためにもまずは汗の出をよくすることでしたね。「温度を2度上げ、2度入る入浴法」を是非お試しください。さらに、こうした胸周りの違和感が強い時は、前胸部に直接蒸しタオルを当てることも良いでしょう。
・こむら返り、脚の痛み等
梅雨時に多いこの現象も同様です。
梅雨時の湿気過多によって汗が滞り、腎臓の負担を招いたことで腰が上体を支えられなくなり、脚へと力が及んでしまったと読むことができます。このような場合は、上記の色々な対処法の中でも特に「コウモリ様体操」は必須です。
さらに食べ過ぎ等からくる消化器の負担も加われば、「食べ過ぎ時の体操」も重要です。
食欲がないといった訴えも出てきたら、足首(特に右足首)をゆっくり大きく回すのもお勧めです。
また、お腹が張ってしまって苦しい時などには、右の内腿の張っている筋肉を弾くことも有効です。蒸しタオルを当ててもいいですね。
「脚は消化器」と整体ではみています。それほど消化器は脚と関係しています。
下痢や何かわからないけれど、お腹に違和感がある時、また腰痛など下半身全般に不快感や違和感がある時に、腰湯(整体の半身浴)を行うこともお勧めです。通常入浴するお湯の温度かやや高めで5分程度腰まで浸かります。この場合は、あくまで腰までの部分浴法ですので、体や髪を洗ったりすると意味がありませんのでご注意ください。
・膀胱炎、小便の詰まり
この時期に女性に多いのが膀胱炎です。これも前提は汗の滞りです。
汗の出が悪い → 腎臓の負担 → 腰の下がり → 泌尿器の負担
といった流れから来るもので、この一連の流れを理解すれば、自ずと答えは見つけられるでしょう。
これまで挙げた対処法に加え、下腹部(恥骨も含む)や腰椎5番(膀胱に関連)~仙骨上部への蒸しタオルがとても有効です。
次回に続く