今週火曜日は演奏のお仕事でした。
江の島の老舗旅館「岩本楼」に宿泊し、邦楽や日本酒、江の島縁起などを体験するというモニターツアーがあり、その参加者向けに箏生演奏をするという内容。
(一社)日本の伝統文化おもてなし協会さんの企画とのこと。
私は友人の山田流箏奏者・田中泉代賀さんとご一緒させて頂きました。
二人とも、ツアー内容からしてインバウンドの外国人旅行者向けのものと勘違い!
海外の方が喜んでくれそうな「いつもよりちょっと派手目な付け下げ小紋」のお着物でJAPANを強調し、ウキウキしながら出向いたところ、実は東京・川崎・湘南界隈からいらした日本人のお客様だったというオチが!
ツアー客は古い歴史のある名物の弁天洞窟風呂も体験した後、夜のご宴会にいらっしゃいます。
全員がお揃いになるまでウェルカムミュージックとして、千鳥の曲や雨の詩(中能島欣一作曲)を演奏。
乾杯のご発声からお食事がスタート。美味しいお料理とそれに合わせた日本酒、酒器が用意されています。
日本酒は酒器によって味が変わるのだとか・・日本酒ソムリエの方の熱のこもったお話も聞きながら、皆様ほろ酔い気分でご歓談です。
そして生演奏タイムには宮城道雄作曲「さしそう光」、沢井忠夫作曲「鷹」を披露。
少人数のツアーなので和気藹々とした雰囲気の中、生田流と山田流の違い、曲の解説などもお話させて頂きました。
「昔、母が弾いていたのでその音色を懐かしく思い出した。」「子どもの頃、箏を習いたかったのに親が許してくれなかった。だから箏は今でも憧れの楽器。」等々、個人的にお話をして下さる方も。
アンコールのご要望も頂き千鳥の曲を再度弾きましたが、何となく聞き覚えがあるというお声も聞かれました。(ややご年齢の高めの方は、箏に馴染みがあるのですね。)
皆様のにこやかな笑顔に見送られ私たちは宴席をあとにし、煌びやかなイルミネーションに彩られた江の島周辺を眺めつつ家路に着きました。