3月1日は多くの公立高校が卒業式を行います。
この日、私は2年間関わった邦楽部部員たちの巣立ちを見送るべく、学校へ行ってきました。
卒業式を終えた三年生達は、それぞれのクラスでのお別れを惜しみつつ、一人また一人と部室にやって来ます。
穏やかな春の日差しの差し込む部室は、いつもと変わらないようでいて特別な空気が漂っているような、何とも言えない雰囲気です。
ずっしりと重い卒業アルバムを見せて貰うと、青春の思い出のシーンがいっぱい!
全員集まったところで卒業生、在校生、顧問の先生方、(勿論私も)それぞれが一言ずつ挨拶をしていきます。
高校生達は部活動を振り返り、涙を流しながら胸の内をぽつりぽつりと話します。
感極まって声を詰まらせ言葉が出て来ない子、更には畳に突っ伏して嗚咽するような子までいて、私は内心「そんなに泣くの!?」とびっくりしてしまいました。
私はあんな風に人前で涙することは殆ど無かったな~と我が身を振り返り、現代っ子は素直で可愛らしい子が多いのだろうか?それともこの子達が特別なのかな?と感慨深く見守りました。
しかしこれは部活に全力投球したからこその「涙」とも言えましょう。
三年生達はこの学校から巣立ち、それぞれの道へと歩を進めて行きます。
二年生は先輩の後を引き継ぎ、最高学年としての責任を背負いつつ今後の部活動をリードしていかなくてはなりません。
それぞれに期待と不安が入り交じって複雑な心境なのですね。
でもきっと大丈夫。このメンバーで過ごした濃厚な2年間の経験と思い出は、これから先の日々の中で心の支えとなることでしょう。
「涙でビショビショだからマスク外せな~い!」と言う声もある中、最後に撮った記念写真の表情はみんな晴れやかです(^^)
学校からの帰路、道路沿いにピンク色の花を咲かせた樹を見つけました。(何の花かわかりませんが・・)
桜咲く4月頃の陽気は、卒業生達の前途洋々たる門出を祝福しているかのようでした。