昨日は当教室の斜向かいにある「浜須賀会館」という施設にて、地域の老人会・子ども会の方々に箏の演奏をお聴き頂きました。
皆さんの良く知る曲を!と言うリクエストだったので、熟考したプログラムは以下のとおり。
◎ミッドナイト・レイン(エリザベス・ファルコナー作曲)
◎愛の挨拶(エルガー作曲)
◎映画・となりのトトロより「さんぽ」
◎花は咲く(東日本大震災復古ソング)
◎映画・菊次郎の夏メインテーマ「Summer」
◎パプリカ(米津玄師作曲)
メンバーは高弟トモさんと二人のKちゃん達です。
中学2年生のKちゃんは午前中に部活があり、帰宅後制服に着替えて自転車を漕いで駆けつけてくれたのですが、タイミングの悪いことに、半分凍ったような雨が降り出し・・・。
手袋もせずに風を切って走って来たので、手がかじかんで箏を弾くどころではない状態に!
その様子を見た老人会の役員さんが給湯室に連れて行き、お湯で手を温めてくれたそうです。
左手中指の水ぶくれを3回乗り越えて、一途に練習した「Summer」をお披露目!
本番では人差し指の琴爪が外れてしまい、曲がストップしてしまったことを悔しがっていました。
失敗は成功のもと!
チャレンジしたことに意義ありです。
また次のステップに向けて、彼女は頑張ることでしょう。
もう一人のKちゃん(中学1年生)も運動部女子ですが、私が声をかけるイベント事に積極的に参加してくれる心強い生徒です。
当日急に頼んだ曲紹介の役もソツなくこなしてくれて大助かり!
プログラム最終曲のパプリカも安定の演奏で、一緒に弾いていてハラハラするところも無く、むしろ思い切り楽しく弾いて歌うことが出来ました。
演奏後に主催の方が曲ごとの感想を述べて下さり、それはどれも好意的な感想だったものの、伝統的な箏の音楽とは違うラインナップだったことに少々驚かれた様子でした。
「年齢を重ねてもまだまだ知らないことがありますね。今回の演奏を聴いて箏の違う面を知ることになり、勉強になりました。」
【皆さんの良く知る曲】と言うキーワードから私が発想したものが、ちょっと飛躍し過ぎていたのかも!と、ハッとさせられました。
一つの気づきです。
箏という楽器は、古典から洋楽クラシック、歌謡曲、Jポップ等々、様々なジャンルの曲を演奏することが出来ます。
その濁りの少ない音色は、それぞれの音楽に合わせて表情を変え、説得力を持たせることが出来る懐の深さがあるように思います。
皆様、お帰りの際はとてもにこやかな表情でした。
小さな演奏会でしたが、中学生達にとっては良い舞台経験になったことでしょう。
このような場を提供して下さった地域の方々に感謝申し上げます。