2018年の2月より実施されてきた小田急線「片瀬江ノ島駅」の駅舎改良工事が、2020年7月30日(木)に完了。
今年2月には一部の供用が開始されていたが、この度ついに新たな姿の全体像がお目見えとなった。
▲新駅舎(2020年8月5日撮影)
▲旧駅舎(2007年撮影)
駅舎は下部を漆喰で塗り固めたアーチ状の通路の上部に木材で軒を組み、入母屋造りの屋根を載せる神社仏閣の技法「竜宮造り」を取り入れ、旧駅舎の竜宮城をイメージしたユニークなデザインを踏襲しながら、より本格的な佇まいに。
江島縁起の一つとされる「五頭竜と天女の伝説」にちなんだ装飾が施され、屋根にはシャチホコではなくイルカが載っているなど、”品格と遊び心”が共存し、隅々まで見飽きない造りとなっている。
▲「五頭龍伝説」は、その昔災害を引き起こしたり病気を流行させるなど悪行を働き人々を苦しめていた龍が天女(弁財天)に恋をして改心し、結婚して人々の為に尽くしたという伝承。
▲文中で触れた屋根のイルカ像のほかにも、入り口の天井にはウミガメの木彫像、構内天井には仏閣のような立派な龍の木彫りの装飾が施されているなど見どころは多い。
提供:小田急電鉄
駅構内、コンコースにはより竜宮城らしさを演出する大型の「クラゲ水槽」を設置。
球面状の水槽の中を、40個体のミズクラゲが幻想的に浮遊する。
新江ノ島水族館とのコラボレーションによるもので、取材時にも多くの利用者が足を止め、観賞や撮影を楽しむ姿が見られた。
水槽裏にはデジタルサイネージが設置され、新江ノ島水族館の水槽等の映像が放映される。
提供:小田急電鉄
日没には毎日ライトアップを実施。季節の色合いをベースとした「ふだん」と、江の島の波や風をイメージさせる演出を加えた「宴」の2種類の光のパターンを交互に点灯する。
「ふだん」は四季に応じて光の色が変わるほか、花火大会、クリスマスといったイベントの折には特別な日を盛り上げる限定のライトアップも行われるとか。
点灯は3~8月は18時半~22時、9~2月は17時~22時。
改札通路が旧駅より1つ増えて8通路となり、トイレも増設されるなど、利便性の面でも機能が向上。
「訪れる人の心に残る、地域のシンボル」を目指すという。
新江ノ島水族館では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため2020年8月7日(金)~8月16日(日)の期間中、入場には事前予約が必要となります。詳しくは公式ホームページをご確認ください。 |
【片瀬江ノ島駅】